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2006年12月 アーカイブ

2006年12月02日

37.ツンデレの心理学

はてなキーワード、現代用語の基礎知識によると「ツンデレ」とは

「主人公に対して刺々しい態度を取っていたヒロインが、
何かのきっかけでツンツンの中にも隠し切れない照れを見せる、
あるいは反転して急速に好感度を上昇させていくストーリー
およびそのヒロインのこと。」

と、あります。
刺々しい「ツンツン」とした態度かと思えば
ふとした瞬間に「照れ」の初々しさや可愛らしさのギャップを見せる。
好意を完全に遮断する態度でありながら、一方で好意的態度。
本音の判断が出来ずに、好きと嫌いの情報を混在させて相手に
伝えるので、相手の強い関心をひきつけます。

これは、二重拘束の心理効果といって、いつまでも判断に迷いつづけます。

わかりやすい例えをするなら
「怒ってないからこっちに来なさい」と怒った表情・口調で子供に言う…。
言われた子供は、母親の言葉と表情・口調が矛盾しているので
判断できずに混乱します。
そうすると子供は母親の顔色を伺うようになり、常に強い緊張状態で
母親に対する関心を持つ状態になります。

これを恋愛に応用すると、相手に対して絶大な強い関心を
ひきつける事になります。

笑顔で「あんたなんか大嫌い」と言えば、普通に「大好き」
って言うよりも強い効果があります。
「大好き」だけであれば、そのまま受け止めるだけですが
笑顔=好意、大嫌い=敵意
という相反するキモチを同時に伝えられると受け止める側は
どう判断していいかわからずに悩みながら、ハマっていきます。
この好きと嫌いは、ツンデレにも通じるところがあります。

これがツンデレ正体です。

但し、これには注意が必要です。
やり過ぎは相手に対して、強い不信感の形成という側面を持ちます。
ではどうして、オタクジャンルではもてはやされているのか。
答えは簡単です。
やり直しの効くゲームで、キャラクター重視だからです。

現実でこれを理解して実践できる人は少ないでしょうし
逆に言えば素で実践できている人は、相手に強い関心を
持たれていることでしょう。


柊木彩弥です。
いやーツンデレの正体が二重拘束の心理効果だとはびっくりですね。
二重拘束の心理は、つり橋の心理効果と違ってあまり有名ではありませんが
最近であれば「ツンデレ」と言えば、現代用語の基礎知識にも収録
されているぐらい知名度の高い用語として認知されていることから
今回、狙ってみました。

ツンデレの真祖とされているのは多重恋愛AVG「君が望む永遠」の
大空寺あゆ、というキャラクターの性格設定に「ツンツンデレデレ」
という言葉が用いられていることから派生したとされています。
ツンデレを代表するキャラクターとしては、TYPE-MOON制作の
「月姫」に登場する「遠野秋葉」やキャラメルBOX制作の
「処女はお姉さまに恋してる」に登場する「厳島貴子」などがあります。

世間では、妹系カフェNAGOMIが2006年3月17日に
ツンデレイベント」を開催したことなどが話題になった。

果たして、二重拘束の心理がこのイベントで生かされたかは謎だが
対人関係や異性関係においては、アリなのかもしれないですね。

さあ、冬コミまで1ヶ月切りました。
私も相当テンパってて原稿に煮詰まってるのに、こうしてコラムに
逃げてきているというダメっぷり。
頑張らなくっちゃいけませんね(トオイメ

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