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BOT NEWS復活

ラグナロクオンラインをメインに辛口ブログを更新していた
人気ブログサイト「BOT NEWS」が2006年末閉鎖をしたが
BOT NEWS LIGHT として復活を果たした。

1月9日の更新では、「ユーザーの目に見えるだけで864体のBOT」と題して
ユーザー連盟元代表者のコメントを引用している。

ラグナロクオンラインは世界30カ国以上で提供されている人気MMORPGだ。
2002年の商用サービス開始から現在までの会員数はおよそ200万人強。
国内トップの人気を誇っている。
人気があるのにはいくつかの理由が挙げられる。

・ベータサービス(無料テスト期間)からクリエイターを中心としたファンコミュニティが強く
 二次創作が非常に強かった。
・要求マシンスペックが非常に低く、快適性を除けばセレロン300とGeForce2クラスでも起動可能。
・ゲーム内におけるユーザーコミュニティが熟成しており、参加がしやすい。

これらのことから、ユーザーが新たなユーザーを呼び続けた。
しかし、人気タイトルでもあることから不正利用する輩が後を絶たず、クライアントの不正改造や
規約で禁じられている現実通貨とゲーム内アイテムや通貨の取引であるRMTが続き
自動操作を続けるBOTプログラムが横行、NHKのテレビ放送や不正アクセス事件、中国からの
不正接続によるゴールドファーマー事案にまで発展した。

これに対して運営会社は積極的な対策をとらず経済産業省や国民消費者センターなどに
幾度となく呼び出され、是正指導を受けるも抜本的な解決が商用サービスから実に4年が
経過しても、なんら行なわれていない。

かつて、めいどいん東京は運営会社であるガンホーOE社に対し、ユーザーとの対話の場を設け
協議に出席するよう申し入れを行なったが、ガンホーOE社はこれを拒否した。
ガンホーOE社主催のオフラインミーティングにおいても、終始ROの内容について質疑応答が
行なわれ続け、ガンホーOE社の言い訳をただ聞かされ続けるイベントになっている。

ユーザーはこれまで、積極的な不正対策やGMによる有視状態での巡回強化、
アカウントに対する本人確認、海外IPのブロック、nProtectの内包化などを要望し続けてきたが
これまでに、成果ある対策は何一つされてきていない。
唯一挙げるとすれば、nProtect実装直後に約1ヶ月ほどBOT開発者がnProtectを回避するまで
BOTが激減したぐらいで、突破されて以降、今日現在においてもBOTがフィールドを飛び回っている。

ラグナロクオンラインはよく練られているいいコンテンツだと思う。
しかしながら、運営会社が自社で運営するコンテンツを「保護しよう」という意識が欠如している現状では
今後の成長は望めないだろう。
むしろ、もはや手遅れとも言える。
RO1は今後、第3ヶ国目のアルナベルツ教国の実装を控えておりおよそ1年かけて実装
そこから先のアップデートは先行している韓国公式でも未定で、日本では約半年から1年遅れで
実装されている。つまり、あと1年後ぐらいには、RO1は成長が止まる可能性がある。

じゃあ、RO2に移行すればいいという単純な問題でもない。
RO2は開発が遅れに遅れ、やっと2006年末に韓国でCBTを実施した。
しかし、戦闘システムが大幅な変更でFPSスタイルになったことや要求スペックが高いことから
日本での普及は強い疑問視を隠せないでいる。
なにより、日本では複雑な操作形態を要求するFPSスタイルはごく一部のゲーマー層で
一般層には馴染まないとされている。あまりにリスキーである。
また、多くの普及パソコンがグラフィック性能の非常に低い内蔵チップセットによるもので
RO2が要求する仕様には遠いとされる。
2005年当時の話ではGeForce3~4程度でも動作すると説明されていたが、どう考えても
快適に動作させるためには、それでは足りない。最低でもGeForceFX以上のグラフィックボードと
それなりのCPUを要求されるだろう。
その反面で、そもそもゲームをメインに考えているユーザーはグラフィックボードもそこそこのものを
実装しているパソコンを使っている現状もある。
近年のメーカーPCでもRADEONやGeForce搭載PCが増えてきた他、WindwsVistaを視野に内蔵
グラフィックチップセットも性能が上がってきている。

という下地が出来てくると、新たにオンラインゲーム市場に入ってくる新規ユーザーは、
あえてRO1を始める必要性が薄れてくる。
強固なユーザーコミュニティ(だけ)が売りのRO1はもはや月額固定料金が発生するというだけで
敬遠され、カンタンに無料で始められるスカっとゴルフパンヤ、マビノギなどの基本無料アイテム課金
タイプのオンラインゲームに参入していくだろう。
もちろん、ガンホーOE社もエミルクロニクルオンラインや北斗の拳オンラインなどでRO1依存からの
脱却を狙っているが、ECOについてはユーザーコミュニティの形成が思うようにいっていないようだ。
これを象徴するかのように、ファンイベントであるECOケットは第1回が不調に終わり、第2回も危惧
されているのが現状で、開催そのものが不安視する声も非常に強い。

もはや、RO1の終焉が外的環境的にも、今後のアップデート的にも現実的に見え始めたという点で
夢から覚める時期なのかもしれない。
もっとも、運営会社が積極的な不正対策を行使し、もっとユーザーを大事にし、ユーザーの声をもっと
運営に反映させるような姿勢の会社だったら、今ごろ23ワールドどころか倍ぐらいのワールド数で
会員数もおそらく500万ぐらいに届いているだろう。

かつてROを引退した、あるプレイヤーはこう言う。
「BOTや運営会社に嫌な思いを抱きながら1500円を支払うぐらいなら、
 楽しく遊べて納得できる満足度を得られるゲームに倍のお金を払うほうが余程有意義だ」

見せかけの不正対策ばかりで効果が現実的ではない運営会社は誰からも支持されない。
かつて、コミックマーケットでとある会社のファンサークルにその会社の社員がわざわざ挨拶にまわり
1つ1つサークルに御礼を言い、ポスターをプレゼントしていった見るからにユーザーを大事にする会社が
あったそうだが、そうしたユーザーと自社コンテンツを大事にする姿勢こそが消費者に支持される
一番のポイントであると思うのは、私だけではないはずだ。

もっとも、今年は東京ゲームショウで新作MMORPGの発表が予告されており、
今年後半はオンラインゲーム業界は結構荒れるかもしれない。

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2007年01月10日 09:33に投稿されたエントリーのページです。

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